天之瓊矛
さらに考えました
天之瓊矛を石槍風に
天之瓊矛(あまのぬほこ)は瓊(赤色の玉)で飾られた矛と言われていますが、ここでは赤い石を材料にしたものと考えてみました。
矛は、袋状になった穂先の一端に柄を差し込んで使う長柄武器です(図1)。この穂先を全て石で作るのは難しそうです。また、金属よりももろく傷つきやすそうですし、傷の程度によっては、全て作り直しということにもなりかねません。武器としてはあまり実用的ではなさそうです。
そこで、同じ長柄武器である石槍としてみました(図2)。しかし、少しばかり原始的すぎて、神の持つ武器としては相応しくないように思えます。
実際に石槍が使われていた時代の後の方に、細石刃(さいせきじん)と呼ばれる小さな石を槍の先に埋め込んだ形のものが登場します。ここではその形にしてみました(図3)。
「オノゴロ」のページでイザナキが使っているのはこれです。鹿の皮を利用するという記述小-日本書紀-1-p81があることから、高天原でも狩りが行われていたことがわかります。イザナキの愛用の品なのでしょう。柄に塗った赤色が、使い込まれてところどころ薄くなっています。